土地の成り立ちから災害リスクを知る
自然災害が起きやすい土地や、過去に災害の発生した場所を知ることで、今後の防災に役立てることができます。
地形分類って何?災害リスクとの関係性は?
地形と自然災害は、密接な関係があります。地形分類は、その地形を形態、成り立ち、性質などによって区分したものです。平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の際は、かつて川や沼だった場所で集中的に液状化現象が生じました。
地形分類図を見ることによって、身の回りの土地の成り立ちとその土地が本来持っている自然災害リスク(地震による液状化や豪雨等による浸水など)が確認できます。
どうやって見るの
地理院地図の左上の「地図」ボタンをクリックし、「土地の成り立ち・土地利用」をクリックします。
「地形分類(ベクトルタイル提供実験)」をクリックします。
「地形分類(自然地形)」をクリックします。地形分類データが整備されている範囲が青く表示されます。
マウスのホイール(真ん中のボタン)を回して、知りたい地域を拡大していきます。
カラフルな地図が表示されるまで拡大していきましょう。カラフルな地図が「地形分類図」です。着色された部分で左クリックすると、「土地の成り立ち」や「自然災害リスク」がわかります。
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「地図」ボタンをクリックし、
「土地の成り立ち・土地利用」をクリック -
「地形分類(ベクトルタイル提供実験)」
をクリック -
「地形分類(自然地形)」をクリック
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「地形分類(自然地形)」が表示される
地形分類図と重ね合わせ
標準地図の上に地形分類(自然地形)の情報を重ねることで、標準地図上では同じように見えた場所でも、地形分類の色に違いがみられる場合があります。色が違うということは、その土地の成り立ちが違うということです。土地の成り立ちが異なることで、起こりうる災害のリスクにも違いがみられます。
地形分類には、自然地形だけではなく人工地形のデータもあります。地形分類(人工地形)を重ね合わせると、人工的に改変された場所が着色され表示されます。自然地形・人工地形ともに、色のついたところをクリックすると説明がポップアップで表示されます。普段の生活からは見えない土地の状態や自然災害で起こりうるリスクを学ぶことができます。
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標準地図のみ
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標準地図+地形分類(自然地形)
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標準地図+地形分類(自然地形)+説明
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標準地図+地形分類(人工地形)
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標準地図+地形分類(人工地形)+説明
自然災害伝承碑を見る
過去に起きた津波や洪水などの自然災害の情報を伝える石碑やモニュメントを、地理院地図で見ることができます。
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地図の種類から「災害伝承碑・避難場所」→「自然災害伝承碑」を選択
すべてを表示させるか
災害の種類ごとに選ぶ事ができる -
地図記号をクリックすると実際の碑の写真が出てくる
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写真をクリックすると自然災害伝承碑の
詳細な内容が確認できる
地形分類図と自然災害伝承碑から災害リスクを考える
私たちは災害(を起こすような自然現象)の結果できた土地の上で生活しています。災害は同じところで繰り返し発生する可能性が高いので、地形分類図と過去の災害の情報を伝える自然災害伝承碑の情報を重ねて表示し、災害リスクを考えてみましょう。
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この自然災害伝承碑は1893年の台風により堤防が決壊し犠牲となった人々の供養塔として建てられた。
この供養塔の頭部が当時の水位を示している。 -
この碑周辺の地形分類は氾濫平野であることを示している。河川の氾濫に注意が必要なことと、
地震による液状化のリスクが大きいことがわかる。
★学びのポイント★ (国土地理院・地理教育の道具箱へリンク)
関連リンク
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