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地理院タイルとは、国土地理院が配信するタイル状の地図データです。
「タイル」という名前のとおり、建物の壁や天井、道路の歩道などで見かける「タイル」と同じく、敷き詰められて利用されるものです。
国土地理院のサーバから配信されたタイル状に分割された地図データが、 地図利用者のブラウザやアプリ等(クライアント)の画面上に敷き詰められて表示されることで、利用者は地図を見ることができます。
地理院タイルは、予めタイル状に分割したデータを配信する方式(いわゆるXYZ方式)で提供しています。
地図の配信方式としては、他に、地図表示のリクエストがある度にその範囲をサーバ側で切り抜いて配信する方式(WMS:Web Map Service)があります。
WMSはかつてよく使われていた方式ですが、クライアント側で地図が表示されるまでに時間がかかるものであるため、 現在ではタイル状に分割したデータを配信する方式がウェブ地図配信における事実上の標準となっています。
→ サーバは予めタイル化された画像を返すだけなので、負荷は小さく表示も早い
→ サーバはリクエストの度に画像を生成する必要があるため、負荷が大きく表示も遅い
図3:タイル状に分割して配信する方式とWMSの比較いわゆるXYZ方式は多くのウェブ地図APIが対応しているため、容易にサイト構築やアプリ開発にご利用いただけます。
地理院タイルのご利用にあたっては、「地理院タイルのご利用について」をご覧ください。
世界測地系※の経緯度が正方形に変換されるよう極域の一部地域(北緯及び南緯約85.0511度以上)を除外した範囲について、メルカトル投影の数式を使って変換します。
※ 地理院タイルの測地系は、日本国内の地図については、世界測地系(JGD2011)です。
地理院タイルでは地図の表示倍率を「ズームレベル」という概念を使って区分します。
前述の地図投影法で投影した地球地図全体を一枚の正方形タイルで表現したものを「ズームレベル0」と定義します。
さらに、一枚の正方形タイルの辺の長さを2倍にして縦横それぞれ2分の1に分割したものを「ズームレベル1」とします。
つまり、「ズームレベル1」では、1枚1枚のタイルの大きさはズームレベル0の場合と同一ですが、2×2=4枚のタイルで地球地図全体を表現します。
同様にしてズームレベルが1つ大きいものは、各タイルの辺の長さを2倍にして2×2=4枚のタイルに等分割したものと定義します。
また、各タイルにはX,Yからなるタイル座標を定義します。
西経180度、北緯約85.0511度の北西端を左上の端点にもつタイルを(0,0)として東方向をX正方向、南方向をY正方向にとります。
ズームレベルによって地球地図全体のタイル数は異なるため、タイル座標の範囲もズームレベルにより異なりますが、
タイル一枚の大きさは、256ピクセル×256ピクセルで統一しています。
以下の図は、ズームレベル0~2の各タイルの範囲とタイル座標を示しています。
ズームレベル3以上のタイル座標については、タイル座標確認ページをご覧ください。
タイル座標確認ページでは、タイル座標をタイルのURLの命名規則と同様、{z}/{x}/{y}の形式で表示しています。
提供しているズームレベルや範囲は地理院タイルの種類により異なりますので、個別の情報については「地理院タイル一覧」をご参照下さい。
地理院タイル1枚1枚のURLは、ズームレベルとタイル座標に基づいて、原則として以下のように命名されています。
ここで、{t},{x},{y},{z},{ext}の意味は次の通りです。
例えば、以下のように入力すると小縮尺地図(500万分1日本とその周辺)のズームレベル6の(57,23)のタイルを取得できます。
データIDは地図の種類により異なりますので、個別の情報については「地理院タイル一覧」をご参照下さい。
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